海外ボランティア その弐
何ができるか調べてみた。
海外の貧困層の子供は娯楽が少なく、人と触れ合う時間もない為、情緒が不安定なところがある。だから一緒に遊ぶだけでも良い。ボランティアのハードルは高くない、というサイトを見た。
昔、カンボジアに行った時の事を思い出した。
カンボジアで子供が売っているパンみたいな物を買ったことがある。
たしか、シェムリアップ→プノンペン行きの船の出航を待っている時の事だった。
出航まで30分から1時間は待ったと思う。
その子供は出航するまで待っている人達にパンや飲み物を売っていた。大人も居たから仕事の手伝いなんだろう。
自分がパンを買った後に、その子供は周りをウロチョロしていた。
船は小さいし、出航を待っている客も限られているから暇だったんだろう。それにパンを買った自分なら、また何か買ってくれると思ったのかもしれない。
案の定、飲み物を勧めてきた。やっぱり来た、と笑ってしまったと思う。飲み物を持っていたから断った。
断った後も、自分の周りをウロチョロして、チラチラと視線を送って来た。買って欲しいのかな、とその時は思っていた。
今考えると、その子供は寂しかったのかも知れない。暇を持て余していて、相手をして欲しかったのかも知れない。手伝っているのか、手伝わされているのか分からないが不満もあっただろうし。
ほとんどの客はその子供を相手にしていなかった。手作り感満載のパンだったから買いたくないんだろう。それに、せっかく旅行に来たのなら他の物を食べたいという思いもあったのかも知れない。とにかく、無視か、断られるかしていた。
そんな時に笑顔でパンを買う奴が居たら、興味を持つのかもしれない。
そんなこんなで、その時はもっと買って欲しいのかなと思っていただけだった。
相手をすると言っても英語も喋れないし、何ができたんだろう。頑張って、と声を掛けるくらいなのか。パンを買った時に言った気もするけど。スマホでYoutube見せたりするのが良いのか...。でも、仕事の邪魔して、スマホ見せるとか怪し過ぎる。日本ならアウト。日本で仕事をしている子供はいないだろうけど。
娯楽や触れ合いで心を救う。それができるのかも知れない。
だが、貧困から助ける根本的な解決にならない。
学校に行って、教育を受けて、仕事に就く。それが親の望みだろうし、貧困から抜け出せる。
ボランティアは小さいことから積み上げていく、そういうものなのかも知れない。